競売不動産とは?始め方を解説【初心者向け】

この記事の結論

住宅ローンが払えず差し押さえられた物件が「競売物件」です。参加は誰でも可能で、目利きさえできれば一般市場よりはるかに安く買えます。

私自身、競売でいくつかの物件を300万円以内で落札し、実利回り25%前後で賃貸に出しています。本記事では、その経験をもとに、初心者が競売で不動産投資を始められるようQ&A形式で基礎から解説します。

似たものに「公売」がありますが、公売の解説は 👉 公売不動産とは?始め方を解説 をご覧ください。

競売不動産って何?

厳密には次のとおりです。

競売物件=銀行の住宅ローンが返せず、不動産に設定された抵当権により裁判所に差し押さえられ、競売にかけられた不動産のことです。

多くの人はマイホーム購入時に住宅ローンを借ります。銀行は「貸したお金が返ってこない場合」に備えて住宅を担保にし、その担保を公的に認めてもらうために抵当権を登記します。

※登記:権利や存在を公的に証明する登録制度です。所有権・賃借権・法人の存在などが登記できます。

競売に至る流れ:住宅ローンの返済が滞っても、銀行は借り手に直接取り立てはできません(自力救済の禁止)。そこで裁判所を通し、担保の不動産を入札にかけ、落札代金を銀行に返します。この「返済のためのオークション」が競売です。

参加する人がやることは入札だけです。手続きや権利の移転はすべて裁判所が行うので、構える必要はありません。

ここで押さえてほしいのは、競売にかかるのは「普通の人が住宅ローンで買った家」だということです。誰の家でも競売になり得ますし、実際に出ている物件の大半はごく普通の住宅です。

競売物件は危なくないのか?

「競売=危ない」というイメージは根強いですよね。

結論:6割くらいは危なくありません。目利きができれば99%、危ない物件は避けられます——というのが私の実感です。

ここでの「危なくない」は「落札したら問題なく使用収益できる(住む・貸せる)」という意味です。つまり6割の物件は、反社会的勢力も絡まず、所有権も100%付いてきます。

逆に4割は「危ない物件」です。所有権が一部しかない、落札しても使えずコストだけかかる“ヤバい物件”です。私が実際に出会った事例は 👉 ヤバい競売物件・公売物件【事例集】 にまとめています。

“ヤバい物件”を避けて6割を安全に狙うには、資料の読み解きと物件調査(目利き)が必要です。ここができれば99%安全な物件を手に入れられます。

目利きが不安・アドバイスが欲しい方へ:個別物件のご相談を受け付けています(外部サイト・ココナラ)。👉 競売物件の目利き相談

競売はお得に物件が買えるのか?

とてもよくいただく質問です。

結論:お得に買えます。 私自身、競売物件を300万円以内で落札し、実利回り25%前後を維持しています。一般の不動産市場では利回り10%も出ればまあまあなので、競売市場がいかにお得かがわかると思います。

競売物件が安いのには、次の3つの理由があります。

#安い理由中身
積算価格ベース「㎡単価×面積」で機械的に算出。一般市場のような人気・需給・手数料の上乗せが乗りません
競売市場修正「競売である」というだけで評価額に×0.8〜×0.6の修正。実資料でも0.7が掛かっていました
手数料がかからない仲介手数料・司法書士料が不要。仲介業者はおらず、登記は裁判所の登記官が行います

①について。一般市場は収益価格や取引事例を参考にした実勢価格で決まり、需給・人気・人件費・手数料など様々な要素が価格に上乗せされます。競売はそうした外部要因が反映されにくく、シンプルな積算価格が土台なので、そもそも評価額が安いのです。

②の「競売市場修正」は、競売であるという理由だけで差し引かれる修正です(通常 ×0.8〜×0.6)。実際の3点セット(評価書)でも「不動産競売市場の特殊性」を理由に0.7が掛けられていました。要は「一般市場と違いますよ」というだけで、目利きができれば大きなマイナスにはなりません。ただでさえ安い積算価格がさらに3割引きになるので、一般市場よりはるかに安いのです。

③について。競売では仲介手数料や司法書士への依頼料がかかりません。高額物件では手数料だけで数百万円かかることもあるため、実コストを大きく圧縮できます。

利回りに興味がある方は 👉 実利回りの記事 もどうぞ。

誰でも競売に参加できるのか?

「業者でもないし、不動産の資格も免許もないけど…」という方、ご安心ください。

競売は誰でも参加可能です(反社会的勢力を除く)。

売却結果の「落札者資格」も、個人なら「個人」、会社なら「法人」と表示され、一般個人が入札・落札しても何ら問題ありません。個人投資家はもちろん、「マイホームを競売で安く買う」目的の一般個人も一定数います。

どうやって参加するのか?

やることは、保証金と入札書類を準備し、それぞれ銀行と裁判所に提出するだけです。

競売というと競り市のイメージがありますが、裁判所の競売は封印入札——「他人の入札額がわからない状態で、一度だけ入札する形式」です。自分が「これだ」と思う金額で1回だけ入札し、それが誰よりも高ければ落札できます。入札額を書いて封印し、書類とともに提出します。裁判所も開札期日まで開封しません。

保証金は「売却基準価額の2割」を、指定口座に銀行窓口から振り込みます。例:売却基準価額500万円なら 500万円×0.2=100万円です。これはいたずら入札の抑制のためで、落札後に残代金を納付しないと没収されます(落札できなければ全額返還されます)。

競売参加の3ステップ

  1. 入札したい物件を管轄する裁判所から入札書類を取り寄せる
  2. 銀行へ保証金を振り込む
  3. 保証金の受領書と入札書類を裁判所に提出する

思われているより簡単に参加できます。詳しい書類の出し方は 👉 入札書類の取り寄せ入札書類の提出方法 をご覧ください。

まとめ:競売は「誰でも」「お得に」買える

  • 競売は誰でも参加でき、お得に買えます
  • もとは一般の住宅なので、質としても一般市場と変わりません。
  • ただし4割は危ない物件です。大きな失敗を避ける鍵は目利きです。

イメージに惑わされず、まずは仕組みを知ることから始めましょう。

目利きのアドバイスが欲しい方へ:個別物件のご相談を受け付けています。何百・何千万円もの損失を避けるためにも、お気軽にどうぞ。👉 競売物件の目利き相談(ココナラ)

エナクト

2020年10月から不動産賃貸経営を始めました。 学生をやりながらも、現在物件を8件保有し、賃貸収益の平均利回り約30%を達成。 <a href="https://x.com/enact_suguri">Twitter</a>でも情報を発信しています。 競売公売に関するニッチな情報を発信・意見交換をしています。 ココナラで<a href="https://coconala.com/services/1606005?ref_kind=search&ref_no=4&service_order=4&service_order_with_pr=4&service_order_only_pr=null">競売・公売の疑問・不安にお答えするサービス</a>を始めました! 最近、競売・公売の情報をまとめた電子書籍も出版しました。 <a href="https://www.amazon.co.jp/%E3%82%8F%E3%81%8B%E3%81%A3%E3%81%A6%E5%8B%95%E3%81%91%E3%82%8B%E7%AB%B6%E5%A3%B2%E3%83%BB%E5%85%AC%E5%A3%B2%E4%B8%8D%E5%8B%95%E7%94%A3%E6%8A%95%E8%B3%87-%EF%BD%9E-%E5%85%A5%E9%96%80%E7%B7%A8-%E3%82%A8%E3%83%8A%E3%82%AF%E3%83%88%E3%82%A8%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%BC%E3%83%88-ebook/dp/B096PYB3LM/ref=sr_1_5?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&crid=2U6NY0EH0YNC0&keywords=%E5%85%AC%E5%A3%B2&qid=1641206844&s=books&sprefix=%E5%85%AC%E5%A3%B2%2Cstripbooks%2C193&sr=1-5">『わかって動ける競売・公売不動産投資 : ~ 入門編 ~』</a>

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