この記事の結論
競売の入札保証金は、落札できなければ通常は裁判所が自分の口座に還付してくれます。しかし、入札書類が裁判所に届かなかった場合は口座情報がないため還付できず、「組戻し」という手続きが必要になります。やることは、振り込んだ銀行と裁判所の双方に組戻し申請書を提出し、組戻し手数料(880円)を銀行に支払って、保証金を受け取ることです。
私は実際に、切手代を節約しようとした結果、入札書類が裁判所に届かず自宅に返送されてしまい、この組戻し手続きを経験しました。本記事では、その実体験をもとに手続きの流れを解説します。

これから入札する方・競売の全体像から知りたい方は、先に 👉 競売不動産とは?始め方を初心者向けに解説 をご覧ください。
通常は裁判所が保証金を還付してくれます
不動産競売で入札時に必要になる保証金は、落札できなかった場合、裁判所によって自分の口座に振り込まれます(還付)。
入札する人が負担する手間と費用は、入札保証金振込のために銀行に行き、振込手数料(550円〜990円)を支払うのみです。還付手続きはすべて裁判所が行ってくれますので、入札後は何もする必要がありません。
ちなみに、落札できた場合のその後の手続きは 👉 競売で落札した後の流れ にまとめています。
組戻しが必要になるのはどんなケース?
入札書類が裁判所に届かないと、還付できません
では、保証金を振り込んだのに「入札しなかった」扱いになった場合はどうなるのでしょうか。
そもそも「入札しなかった」とはどういうことかといいますと、入札書類の送付方法に誤りがあり、裁判所に届かなかったというケースです。要は、切手料金が不足して、入札書類が自宅に戻ってきてしまうということです。
この場合、裁判所には振込の記録が残るものの、入札書類がなく、保証金を還付するための自分の口座情報もないので、裁判所はそのままでは保証金還付ができません。
開札期日までに書類が届けば、通常の還付に戻れます
親切な裁判所の担当者の場合、入札期間が終わって入札書類が届いていないと、保証金振込用紙に記載した電話番号に連絡をくれます。そのときに、開札期日(通常、入札期間終了の1週間後)までに入札書類を送れば、通常の還付手続きをしてくれます。
開札期日までに入札書類が裁判所に届かなかった場合は、冒頭の結論で述べた組戻し手続きになります。
保証金の組戻し手続きの流れ【実体験】
くわしく述べると、以下の流れです。
- 裁判所に連絡する
- 会計課と連携する
- 組戻し申請書を取得する
- 組戻し申請書を裁判所に送付する
- 振り込んだ銀行に連絡する
- 振り込んだ銀行に組戻し申請書と組戻し手数料880円を納める
- 裁判所と銀行の確認が取れたら、銀行に行って還付を受ける(振込で受け取る場合は別途振込手数料が必要)
体験するまでわからないことばかりですが、基本的に裁判所と銀行の指示に従えば問題ありません。
裁判所とのやり取り:窓口は執行官室ではなく「会計課」
競売手続きは開札期日を過ぎると基本的にクローズになるので、開札期日を過ぎてからの保証金還付は、執行官室ではなく裁判所の会計課とやり取りをすることになります。
会計課には、「返送用封筒を入れた、組戻し申請書がほしい旨のメモ」と「保証金振込証明書の原本」を入れた手紙を送付し、裁判所提出用の組戻し申請書を入手します(FAXがあれば、FAXで送ってくれるそうです)。
銀行とのやり取り:申請書の提出と手数料880円
裁判所とのやり取りと並行して、銀行にも連絡をします。
銀行は銀行で組戻し申請書が必要なので、銀行に出向いて提出します(書類は銀行にあります)。このとき、自分が振り込んだことを証明するために、振込の際に受け取る振込人用の控えを提出します。
銀行はお金を動かす際に手数料がかかります。組戻しも例外なく、手数料880円が必要です(泣)。
受け取りまでの日数と、当日の持ち物
銀行に組戻し申請書を提出した後、銀行と裁判所で情報を照合して、銀行に振り込んだ額が戻ります。私の場合、このプロセスに短くても2〜3日ほどかかりました。
準備ができたら銀行から連絡が来ますので、銀行に出向いて現金で受け取るか、指定した口座に振り込んでもらうかを指示します。私の場合、振込だとさらに振込手数料がかかることから、現金で受け取ることを選択しました。
受取時には、入札に使用した印鑑が必要です。忘れずに持っていきましょう。
組戻しにかかる費用と日数のまとめ
私の実体験ベースでは、次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 組戻し手数料 | 880円(振り込んだ銀行に支払う) |
| 振込で受け取る場合 | 別途、振込手数料がかかる(現金受取なら不要) |
| 銀行と裁判所の照合 | 短くても2〜3日ほど |
| 手続き全体 | 1週間ほど・費用は1,000円ほど |
| (参考)入札時の振込手数料 | 550円〜990円 |
まとめ:まずは開札期日までに書類を届けること
- 保証金の還付を通常の手続きで受けるには、何よりも開札期日までに入札書類を執行官室に送ることです。
- 開札期日を過ぎてしまったら、裁判所の会計課と振り込んだ銀行の双方に組戻し申請をします。
- 組戻し手続きには1,000円ほどの費用と、全体で1週間ほどの時間がかかります。
皆さんは私のように、切手代をケチってギリギリで済まそうとして、入札書類が自宅に戻ってくることのないようにしましょう(戒め)。
これから競売に挑戦する方は、👉 競売不動産とは?始め方を初心者向けに解説 で全体像をつかんでみてください。




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