・3か月滞納直後に保証会社による明け渡し訴訟手続きに入る
・大家は原告として協力し、保証会社に委任する
・大家は建物図面や評価証明書をそろえる
家賃滞納が発生したらどうなるか
以前、このブログでも紹介した自主管理の公売物件(戸建て、築30年)ですが、家賃の滞納が発生しました。
関連記事は以下。
この入居者の方、税金を滞納して差し押さえられて、それでも入居し続けたいということでお貸ししていました。
保証会社(4c’s)を利用してたため、毎月の家賃は家賃保証会社→大家である私の口座&入居者の口座→家賃保証会社の引き落としという流れになっていました。
一応、自治体(福祉協議会?)から家賃補助が受けられるということで、入居者の口座には毎月家賃相当額が振り込まれていたそうです。
が、家賃以外の引き落としがあったそうで、口座残高が目減りした結果、保証会社の家賃引き落としがかからなかった、ということで滞納になってしまいました。
入居者とはLINEで連絡を取り合っていたので、「引き落としがほかにもあるのなら、余裕をもって口座残高をキープしておいてください」と口を酸っぱくして伝えてはいました。
が、何度伝えても口座残高をぎりぎりにしかしてなかったようで、とうとう家賃滞納が3か月分累積してしまいました。

保証会社の対応
保証会社は毎月の賃料分を賃貸人(大家)に支払います。
保証会社は立て替えた大家への支払い分を賃借人(入居者)から回収します。
入居者が滞納すると、保証会社から大家への支払いは変わりませんが、入居者から保証会社への支払いはありませんので、保証会社の負担額(立替金額)が累積していきます。

こうなると、保証会社はずっと損をしたままですので、立替分を賃借人に請求(求償といいます)、今後の立替をなくすために賃借人を立ち退かせる手続きに入ります。
法的に「〇か月分家賃滞納をしたら強制的に退去させられる」といったものは決められていませんが、社会通念上、「信頼関係が破壊された状態」であれば無催告で退去をさせられるといわれています。
立替の負担を最小限にして、かつ明け渡しがスムーズに認められるよう、保証会社はこの「3か月」というラインで訴訟手続きへの移行に踏み切るわけです。
というわけで、私のこの物件についても明け渡し訴訟の手続きが始まりました。

一応、この書類が届く前に電話にて「滞納しているので訴訟手続きに入ります」という連絡が入るのですが、いざ書面が届くと本当に始まった感が出てきますね。
大家としては、滞納はもちろん困りますが、立ち退きされると原状回復や入居者募集をしなければならず、それはそれで大変です。
大家の対応
保証会社の訴訟手続きに協力しないと保証は打ち切られてしまうわけなので、当然書面の指示通りに協力を行う必要があります。
大家がやることとしては、必要書類の準備、各種書類への署名と捺印、これらの返送です。
返送書類については以下の通りになっています。

・弁護士への委任状(裁判、強制執行用の2通)
・重要事項説明書(どこまで保証会社が費用負担するかの説明)
・代位弁済証明書(家賃保証会社が立て替えた実績を認める書類)
・建物評価証明書
・建物登記簿謄本
・賃貸借契約書
・図面(間取り図、フロア図、付属設備など)
・印鑑証明書
・保証委託契約書の控え
これらの書類を自前で用意する必要があります。
証明書や謄本は市役所や法務局で発行してもらえますが、賃貸借契約書や保証委託契約書などはこちらで保管していたものを提出する必要があります。
自主管理で契約書を交わしていなかったり、書類の管理が杜撰だと、こういう時に困りますね。
設備図面やフロア図が必要な理由は、強制執行の効力の及ぶ範囲を確定させるためです。
入居している人間や動産を追い出すことになるわけですが、保証会社は土地や建物に定着した設備の撤去や解体までは負担してくれません。
さらに、車の撤去も負担してくれません。
また、いざ強制的に撤去したものの入居者の持ち物でなかったり、隣人との共有物だった、といったトラブルを回避する必要があります。
集合住宅では宅配ボックスのような、入居者が専用で使っていながら共用部におかれていて所有権が判然としないようなものもあります。
強制執行は非常に強力で影響の大きい手続きですから、どこまでをその効力の及ぶ範囲とするかを明確にするのが重要なのです。
そのため、図面や大家の指示といった根拠を示すことが求められるのです。
これらの書類の準備ができたら、保証会社へ返送します。
長くなってきたので、返送した後の流れについてはまた別記事にて紹介します。
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