過去物件振り返りシリーズ。
このシリーズでは、過去印象に残った物件・開札結果などを綴っていきます。
今回は戸建てで、印象に残った点として
・隣近所さんへの聞き込みをして印象が良かったこと
・3回目の競売だったこと(※)
・狙っていた県であったこと
が挙げられます。
※競売は入札者がいないと、特別売却(速いもの勝ち)に流れ、特別売却でも入札者がいないと、再競売となります。
そのさい、1回目の競売よりも売却基準価格が2~3割下がった状態で競売が始まります。
ただ、「1度目の競売で入札者なし=入札希望者をその気にさせないマイナス要素がある」ということになりますので、たいていの場合は2回目の競売→3回目の競売と流れていくパターンが多いように感じます。
まず物件スペックは以下。
築 32年(軽量鉄骨造)
広さ 1091㎡・161㎡(土地・建物)
現況 6室中4室が借りられている(約15万円の賃料)
基準価格 358万円(924万円で落札)
周辺 駅近
備考:借地権物件
狙った理由としては
・アパート物件で収益性が狙えた
・すでに入居者がおり収益の見通しが立っていた
・駅近
順番に見ていきましょう
・アパート物件で収益性が狙えた
共同住宅を狙う理由としてはこれですよね。
戸建ての場合、1家族が1物件に入居することになります。
ですので入居率は0%か100%のどちらかとなり、入居付けに成功すればHaapy、
失敗すればUnhappyなハイリスクハイリターン状態となります。
その反面、アパートなんかより戸建ての方が回転率が低い=安定した長期収益性があるという一面もありますが。
アパートでは回転率が高い代わりに、空室半分、入居半分というような収益状態にもなりえます。
つまり、収益のコントロールがある程度できる(例えばアパートのある部屋だけ豪華な内装にして家賃を上げる)わけですね。
さらに、戸建てとの違いとして物件ボリュームに対しての収益性が高い、つまり同じボリュームの物件でも戸建てだと1世帯が借り、アパートだと複数世帯が借りられます。
例えば、100平米のアパート物件の4室を単身者4世帯に各4万円で貸せるとしても
100平米の戸建て物件をファミリーに16万円で貸せるかといわれると、それは厳しいわけです。
同じ理由で、一番収益性の高い間取りは1ルームといわれます。(部屋数や広さが2倍になっても家賃は2倍にはならない)
てなわけで、共同住宅が狙える時は積極的に狙いに行っているわけです。
・すでに入居者がおり収益の見通しが立っていた
この物件は6室中4室が埋まっていたとのことで、これは競売物件の中ではかなりグッドコンディションといえるのではないでしょうか。
通常、物件が競売にかかった時点で入居者募集は止められます。
入居者も競売にかかって将来大家さんが変わる可能性のある物件に住もうとはなかなか思わないでしょうし。
ですので、空室率が高い(自力で入居付けをする必要がある)状態が競売物件では普通なのですが、こちらの物件は4/6ということで、非常に魅力的でした。
さらに、すでに入居者がいる=適正な家賃が存在する(少なくとも下限)ということですから、相場を見誤ることも少ないです。
ここは逆にデメリットにもなりえて、すでに入居している部分の家賃より大幅に増額した家賃設定は難しいということも言えます。
また、建物のリフォームもすでにいる入居者に断りなくできないため、物件があまりに古びていたりすると、すでに入居者がいることがデメリットにもなりえます。
・駅近
これも魅力的ですね。
物件が古くても、間取りが狭くても駅が近いというだけで物件の魅力度は跳ね上がります(価格も跳ね上がりますが…)
”不動産”というだけあって、間取りや外装は多少変化させられても立地だけは変えることができません。
いかにより立地を低価格で安全に仕入れるかが勝負の分かれ目ともいえるでしょう。
ここまでこの物件の魅力的な点を綴ってきましたが、この物件の最大の特徴は「借地権」物件ということです。
借地権とはその名の通り、土地を借りてその上に建物を建てて使用しているということです。
つまり建物の所有者と土地の所有者は異なり、土地所有者に土地代を賃料として支払って建物を使用しているということです。
これは建物を買い受けようとする人にとっては明らかなマイナスです。
まず、見込みの収益から土地代(毎月発生)を差し引かなければならない。
もし前所有者が土地代を滞納していた場合(ローン返済できない人ですからそれくらいはありえます)、新所有者(つまり自分)が滞納分をし原必要があるかもしれない。
さらに、そもそも土地所有者が新所有者に対して、土地の貸し出し(借地権)を認めないかもしれない。
等の様々なマイナスの可能性が考えられるのです。
そのため、事前のヒアリングが必須で、買受けた場合につつがなく借地権の契約が結べることを担保しておかなくてはいけません。
買った後に、「この土地は貸さん!!」なんてなった日には目も当てられません。
幸い、土地所有者のお寺の方に電話したところ、契約のまき直しは問題ありませんとご回答頂いたので、安心して入札することができました。
そして結局競り負けました。
いや~、共同住宅取得は厳しい争いですね~。
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