承諾費+滞納分地代+更新料がかかる
この前競売で落札した物件。
築38年の鉄骨造の区分マンション。
この物件には借地権が設定されています。
つまり土地は付いて来ず、建物の専有部分のみの所有権を得たことになります。
区分を落札したのも初めてですが、借地権付きの物件も初めてです。
入札前にマンション管理の現状や土地所有者の意向をヒアリングしていたので、使用収益できることは予想していました。
が、借地権にまつわる費用を甘く見ていました…
借地権にかかる費用には毎月の地代に加え、借地権を設定する為に様々な費用がかかります。
①借地権設定承諾料(名義書換承諾料)
これは借地権を契約で結ぶにあたり、借りる側が土地の所有者に支払う代金です。
借地借家法により、30年以上の長期に渡り契約期間が続くことから、「末永くよろしくお願いします」的な意味合いの強い慣習的な費用です。
したがって、承諾料を支払わないから契約が成立しない、ということはありません。
が、地主から払えと言われたら払うしかありません。
承諾料の算出方法は以下。
承諾料=土地単価×地積×(専有部分/建物面積)×借地権割合×0.1
例えば、
平米単価:180,000円
地積:214,97平米
借地権割合:0.7
専有面積:37.28平米
建物面積:374.41平米
であれば、計算式は
180,000円/平米 X 214.97平米 X 0.7(借地権割合) X 37.28平米/3740.1=269,697=269,697円
となります。
正直、借りる側からすると金額も大きく全然納得の行く代金ではありません。
が、払わねば承諾しかねると言われたらどうしようもありません。
承諾料については落札後に明らかにされ、完全に予想外の費用となりました。
②滞納地代
借地権付きで競売にかかる物件の大半は地代の滞納があります。(地代払える人は競売にならないようにするので)
今回もご多分に漏れず地代の滞納がありました。
これは落札した人が特定継承人として元所有者の債務を引き継ぐ形で請求されます。
これも地主としては支払ってもらわねば新たに借地権の設定をしてくれません。
ただ、この滞納分については元所有者が支払うべきものであり、特定継承人として引き継いだとしてもそれは元所有者が支払うべきものであることは変わりなく、代わりに支払った部分は元所有者に求償することができます。
つまり、一度落札者が地主に滞納分を支払い、落札者は支払った滞納分を元所有に支払うよう請求できるということです。
私も元所有者にコンタクトを試みて求償しています。
が、元々支払い能力がないから競売になったため、元所有者求償したからといって素直に支払われるとは限りません。
というか、支払ってくれる場合のほうが稀です。
ですので、一部分だけでも返ってきたらラッキー程度に思っておきましょう。
③更新料
更新とは借地権の更新契約のことです。
借地権には期限が設定されており、その期限が満了した時にどうなるか(再契約となるか借地権が終了するか)はその時の互いの意向や現況(建物があるか、居住しているか)で決まります。
借地借家法により強力に保護されている借り手は、地主の合意がなくとも請求するだけで、また住んでいるという事実だけで更新ができるというチートみたいな状態です(それぞれ請求更新、法廷更新という)。
ただ、実際には地主と合意が取れていないと住みづらいし売却もできないので、穏便にことを進めるのが良いと思われます。
ですので、互いの合意をもって更新をする(合意更新)を今回行ったのですが、借家の更新時と同じように、借地の更新にも通常更新料がかかります。
更新料の算出式は以下。
更新料=土地単価×地積×(専有部分/建物面積)×借地権割合×0.05
承諾料の半額ということですね。
ただ、今回は競売の事情もあり、他の区分所有者と同じ契約残存期間(20年)とすることを条件に更新料は免除となりました。
仮に更新料を支払ったとしたら約13万円の出費でしたから、これには助かりました。
(更新料をダシに他のところで損をしている気もしますが)
競売特有の交渉
今回の物件の底地(区分マンションの建っている土地のこと)について、地主も過去に公売で取得しています。
実はそこで地代の見直しが行われており、結果的に地代が減額されています。
そして、落札者である私に対する滞納地代額の請求には、高かった頃の地代×滞納月数で請求されていました。
私の主張として、
「地代滞納分について、地代減額の意思を示している競売の調査時時点から遡って減額された地代で計算をしろ」
と伝えたところ、これを呑んで頂けました。
結果的に15万円ほど減額できたので、ダメもとでも交渉してみることが大事なんだと感じました。
現在、更新のための契約書を取り交わす段階まで来ておりますが、また状況が変わりましたらブログにまとめたいと思います。
したらな!
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