結論:競売や法律に詳しそうな占有者の物件は避けるべし
出会い頭で危険な香り
入札予定の物件の視察をしに行きました。
分譲区分の物件でしたが、管理人の窓口は業務時間外(土・日)だったため、
直接所有者の部屋番号を呼びました。
私「お忙しいところすみません。私不動産取引を個人で行っている○○というものですが、
物件について伺いたいので2,3分ほどお時間よろしいでしょうか」
占有者「なんでしょうか」
私「…ここで伺ってもよろしいですか?」
無言でオートロックが開く。。。
てっきりオートロックを開けて玄関口でお話ができると思っていたので、少しびっくりしました。
でも確かに、どこの誰かわからない人である以上。対面するのは避けたいですよね。
玄関口にて、ドアを開けて待っている占有者。。。
見るからに癖の強そうな大柄なおじさまです。
私「こんにちは。こちらの物件の入札を考えているのですが、何点か伺ってもよろしいでしょうか」
占有者「はい。」
私「もし落札できた場合、そのままお住みいただくか、お引越しされるか、お任せをしようと考えているのですが、何か決めておられますでしょうか?お隅いただく場合は賃貸借契約を結んだうえで、ということになるかと思いますが。」
占有者「できればそのまま住み続けたいですけど…。ちなみに全部わかって入札しようとしてます?」
私「一応裁判所の資料は読んでいます」
占有者「なんちゃら費(管理費・修繕積立費のこと)が今たぶん何百万もたまってるけど、落札したらあんたが支払わなくちゃいけないんだよ?」
私「はい。理解しております」
占有者「俺、ここを買ってから一度も支払ったことないから。今いくら滞納してるっていう通知は来るけど無視してるので」
私「督促とか厳しくありませんか?」
占有者「無視してれば何もないよ。敷地内の駐車場が使えないくらいだけど、敷地のすぐ外に3千円の月極があるからそこ使ってるんだ。敷地内の駐車場7千円かかるからそっちの方が高いんだw」
私「」
ここらへんで、「あ、この人支払えるけど支払わないで済むノウハウをしってるな」と感じ始めました。
百戦錬磨の占有者
私「ちなみにお家の中を拝見させて頂くことは可能でしょうか?」
占有者「どうぞ。ほんとにわかって入札しようとしてる?」
私「(わかってますって)。はい。」
中に入ると玄関からいきなりテレビと居間が。廊下もなし
占有者「買ってすぐリフォーム業者に頼んで間取りを変えたんだ。トイレの位置も変えたし、壁も壊して広い部屋にしたんだ。キッチンも使いづらかったんだけどそのまま残してる。」
奥の方に行くと、なんと日焼けマシンが。競売にかかる物件ではまずありえないアイテム。
占有者「もし落札できてリースバックで済んだとしても、わしルンペンだから生活保護受給分しか払えないよ。」
私「(なんでルンペンが日焼けマシン持ってるんだ…)3万4万円くらいですかね」
占有者「4~5万円くらいかな、それだけなら払える。しかもなんちゃら費も払わないといけないけど大丈夫?今まで不動産屋が何社か来たけど全部ケツまくって帰ってるよ」
私「(なんちゃら費以上にあなたのせいじゃ…)なるほど」
占有者「まあ、なんちゃら費は時効の適用で5年以上前の奴は払わなくていいことになってるけど。でもそんなのはあいつら(管理組合のこと)から切り出すわけはないし。あくまで裁判沙汰になったら時効を主張できるってだけで。」
私「そうですね。そこは交渉ですね」
占有者「その交渉をあんたがしないといけないんだよ。ワシは一円も出さないし。」
私「詳しいですね。」
占有者「ワシ金貸しをやってたから。今まで裁判は何回も起こしてきたけど全部勝ってきたわ。」
私「そうなんですか。全勝は凄いですね」
占有者「裁判は勝てるものしかやらないし、負けても負けたなりに回収方法はあるから。裁判記録上は敗訴だけど、実質的に得をするように仕向けるんだよ。訴状だって自分でチャチャッとかけるから弁護屋に頼んだこともないわ。」
とまあ、いろいろとアングラな住民な方でした。
お話を聞くと元プロボクサーで今は遊んで暮らしているそう。。。
まとめ
これまでの占有者はつつましく、観念したような雰囲気が漂っていましたが、
今回の占有者は正反対の雰囲気でした。
おそらく資産は持っているものの自らの意思で管理費・修繕積立金の支払いを拒み、区分が競売にかけられたのだと思います。
そして本人はそれを気にもせず、法律を熟知したうえで自分に損のない範囲で立ち回っているようです。
狡賢く、人を手玉に取るような占有者で、仮に落札できても前向きな交渉ができないだろうと判断し、入札をあきらめました。
3点セットの「関係者の陳述」では語尾は敬語で、整然とした文章で記述されるので実態とはかなり違うなと感じました。
やはり現地調査は大事です。
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