結論:住民票・印鑑と保証金を現金で持参し、朝9時に裁判所に出向けばOK
特別売却とは
不動産競売には「期間入札」と「特別売却」があります。
期間入札:一定期間(1週間)の間に入札し、最高入札者が落札者となる
特別売却:期間入札で入札者がいなかった場合に、期間入札期間の後のある日(たいてい2日)の開始時間から一番最初に入札をした人が落札者となる。同時に入札があった場合には最高価格の入札者が落札者となる
特別売却は期間入札の間に入札がなかった物件に対して実施されます。
言い換えると、多くの入札希望者の目に留まらなかった魅力的でない物件が特別売却に回る、ということです。
とはいえ、特別売却の強みとしては、早い者勝ちのシステムのおかげで、最低入札価格で落札できる可能性が高い、ということがあります。
通常、不動産鑑定士による値付けが売却基準価格となり、その2割引きの価格が最低入札価格となります。
大抵の物件の場合は売却基準価格で落札できることはないために、入札者同士が牽制するような形で落札価格は大きく高騰します。
こうした高騰した競売市場において、売却基準価格の×0.8の最低入札価格で落札できる可能性のある特別売却は大きな利回りを生み出しうるポテンシャルを秘めているのです。
さらに、上述したように「特別売却=入札者のいなかった魅力のない物件」という見方ができますので、特別売却については吟味しない人も多いと思われます。
つまりは、特別売却は魅力的な物件は少ないが、入札倍率が低くて、かつ落札価格も低くなりうる、という掘出し市場のようなものです。
特別売却の流れ
特別売却は特定の期日に定められた開始時間から始まります。
3点セットの公告にある「○○日から○○日まで」からは、一定期間の間ずっと特別売却を受け付けているかのような書かれ方ですが、これは誤った表現です(私も最初混乱してしまったのですが、、、)

不安な場合は必ず裁判所の執行官室に問い合わせてみましょう。
その際に必要な書類も教えて頂けます。
特別売却に必要なものは以下です。
・特別売却用の入札書
・陳述書(期間入札と同じ)
・住民票(個人の場合)
・保証金(現金)
このうち、事前準備が必要なのは住民票と保証金です。
特別売却の場合でも保証金の額は期間入札と変わりませんが、事前に銀行で振り込む必要がなく、現金を持参すればOKです。
(銀行振込でも可能らしいです)。
入札書と陳述書については、特別売却の日の朝に執行官室でもらうことができます。
大抵の特別売却は朝10時からで、裁判所は9時から開いているので、9時に裁判所に行って入札書と陳述書を記入すればOKです。(印鑑を忘れないこと!)
10時になったら執行官室から
「特別売却入札される方、いらっしゃいますかー!」
と声がかかりますので、執行官室の前に集合して、その場にいる人で順番に書類を裏向きに提出します(保証金は自分で持っておく)。
書類の確認が行われた後、同着の入札があった際には最高価格の人が発表され、落札できなかった人は帰らされます。
実は先日特別売却に参加したのですが、落札できなかったのでそのまま帰宅しました。。。。
特別売却の戦略
私が先日参加した特別売却の物件は自宅近くの区分所有物件で、かなりよさげな物件でした。
私の目から見ても良物件であったため、他にも入札者がいるかもしれないとは思いつつも、淡い期待を胸に裁判所に行きました。
執行官室外で待っていると、1組の参加者らしき人が来ました。
お互いの存在を確認すると結構な緊張感が走ります(少なくとも私の中では)。
他に入札者がいなければ早い者勝ちで最低入札価格で落札できるのに、誰か1人でも競合がいると期間入札と同じになってしまいます。。。
その人は執行官室に入っていき、特別売却についての手続きを確認していたため、特別売却の入札者であることがわかりました。
果たしてその人が自分と同じ物件を狙っているかは普通はわかりませんが、この時は相手が持っていた間取り図が見えてしまい、それが自分の狙っている物件のものだったのです!
向こうは私が狙っている物件はわかりませんが、こうなったらお互い疑心暗鬼に陥ります。
「狙っている利回りのためには最低入札価格で落札したい、だが確実に落札するためには大きく張らなければいけない…」
とぐるぐる逡巡していましたが、利回りを下げてまで落札するのはNGなので控えめな価格(最低落札価格+5万円程度)を書いて提出しました。
結果、相手の方が30万円ほど高い価格で落札していきました。。。
私の考えた反省点としては、「自分の存在を入札時間直前まで隠す」べきだったということです。
つまり、相手の思考としては
「こいつ(私)の狙っている物件が自分とは同じかわからないが、同じだった場合でも落札できるように入札しよう」
と考えていた可能性が高いです(売却基準価格以下で入札していたため)。
私の存在が認識されていなかったのであれば、当然最低入札価格で入札していたはずです。
私も初めての特別売却だったので何も考えずに執行官室前で待機していましたが、とんでもなく悪手だといえます。
もし誰かが来た場合、無用に相手を警戒させてしまい、互いの入札金額が無駄に吊り上がってしまう可能性があるからです。
今度特別売却に参加する時には絶対に姿を隠して、入札直前に駆け込もうと思います。
大抵の場合は、開始時間間際には書類を完備して入札価格も書き込んでいるはずです。
その後、仮に他の入札者の存在に気付いたとして、開始ギリギリの段階であらためて入札書類を書き直すために仕切りなおさせようとするのはなかなか難しいのでしょうか。
もちろん大金がかかっているので、そのぐらいの慎重さと大胆さを発揮してしかるべきですが、直前にほかの入札者に気づいた人の心理としては
「今書き直しは認められないかもしれないし、この人は自分とは他の物件狙いの可能性もある。だからこのまま入札しよう」
と考える気がします。
理想的には、向こうはこちらの存在に気づいていない、こちらは競合しそうな人の存在を認識している。
この状態であれば、向こうが最低入札価格で落札できるルールを知っていて、それを狙っていればこちらは最低入札価格+1円で落札できるはずです。
(参加者が2組以上いなければ)
もし、この作戦を実行する機会に恵まれたまたブログに書きたいと思います(笑)。
まとめ
・特別売却は最低入札価格で落札できる早い者勝ちルール
・必要なのは保証金、住民票、印鑑、あとは裁判所で当日用意できる入札書と陳述書
・最低入札価格で落札するには己の存在を隠すべし
特別売却は参加者の間に妙な緊張感が漂います。
その雰囲気はライアーゲーム、カイジのような感じです笑。
皆さんもぜひ一度特別売却に参加してみて下さい。
掘り出し物が多くて楽しいですよ。
私も今後は積極的に特別売却の物件を狙ってみたいと思います。
それにしてもやっぱり悔しかったな~(´;ω;`)
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